くるみん認定ご存じですか?認定基準が改正されました。
「くるみん認定」はご存じでしょうか?厚生労働省から認定される、子育てサポート企業の証です。クリニック・動物病院様では女性を雇用しているケースが多いかと思います。また中小企業様も人材不足の中で女性の雇用継続は経営課題となっているのではないでしょうか?
本日は、「子育てサポート企業」が受けることができる「くるみん認定」についてご紹介します。「くるみん認定」を受けた企業は、全国で4943軒(2025年2月時点で年度問わず認定された企業)、大阪では276軒にのぼります。この認定企業には、医療法人・福祉法人や中小企業、そしてNPO、大学なども含まれています。(認定企業一覧)
ぜひこの記事をお読みのクリニック・動物病院様、また中小企業様にもご検討いただければと思います。
くるみん認定とは
厚生労働大臣の認定を受け「子育てサポート企業」として認められると、「くるみんマーク」を求人や広告に表示しアピールすることができます。このマークがあることで、求職者に向けたアピールにもなります。
この制度は、2007年に設立されました。2005年に施行された「次世代育成支援対策推進法」に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができます。
「くるみん」というネーミングに、その由来はなんだろうと思う方も少なくないかと思います。これは会社「ぐるみ」で取り組む子育て支援により、子どもが優しく「くるまれて」いるという意味が込められているそうです。
くるみん認定の種類3つ
くるみん認定の種類は3つで、「くるみん」「プラチナくるみん」「トライくるみん」の段階があります。
認定されるためには9項目の認定基準を全て満たす必要があります。(具体的な9項目はこちらをご参照ください>>>)
雇用環境整備についての行動計画を策定し、その行動計画を達成し、また計画期間における子育て支援条件が一定の基準を満たすことが求められます。
上記の3認定に加え、4項目のプラス認定基準を満たすと「くるみんプラス認定」が受けられます。
詳しくは厚生労働省のパンフレットをご確認ください。
くるみん制度改正
2003年4月1日から「くるみん認定」及び「プラチナくるみん認定」の認定基準の引き上げられたことに伴い、新たに「トライくるみん認定」が創設されました。
さらに、この2025年4月1日から、両認定の認定基準が改正されました。新たな認定基準では、育児休業等取得率などに関する要件が厳格化されました。3段階の認定のうち、たとえば「くるみん」では、男性の育休等取得率の基準を従来の「10%以上」から「30%以上」に引き上げています。
くるみん認定取得のメリット
中小企業様やクリニック・動物病院様にとって、くるみん認定取得のメリットがいくつかあります。
- 人材確保
人材不足の中小企業や女性が多いクリニックなどの職場にとってはとくに出産や育児による離職は痛手となります。採用募集をしても優秀な人材の確保は難しいのが現状です。子育て支援体制を構築し、それをアピールすることは優秀な人材確保や採用につながります。 - モチベーション向上による職場改善
子育てサポート体制のある職場では、組織への帰属意識が高まり仕事で応えたいという気持ちも高まります。モチベーションの高い従業員は小規模組織の中では大きな波及効果もあり、より良い職場づくりに寄与します。
- 助成金を受けられる
認定を受けた中小企業(常時雇用する労働者が300人以下)に対する助成金があります。助成金の対象は育児休業等の取得促進、労働者の子育て支援、業務負担軽減や所定外労働の削減、職業生活と家庭生活の両立支援のための取り組みに要する経費が対象です(令和3年10月から令和9年3月まで)。詳しくはくるみん助成金ポータルサイトをご覧ください>>>。
- 公共調達で加点を受けられる
認定企業は、公共入札などで加点評価を受けられる制度です。中小企業様などで公共入札にご参加される場合はメリットとなります(詳しくはこちら>>>)。
その他、認定取得までの流れや詳細については、こちらをご覧ください。
「厚生労働省:次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、くるみん認定・トライくるみん認定・プラチナくるみん認定を目指しましょう!」
当事務所では、中小企業様やクリニック・動物病院様に向けた従業員の雇用や人事労務に関するご相談など、女性社労士がご相談承ります。その他、中小企業様、クリニック・動物病院様のニーズに合わせた研修なども実施しております。お気軽にお問い合わせください。
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