2026-06-18

経営者・院長先生が知っておきたいホワイトハラスメント対策

近年注目されている、「ホワハラ」をご存知でしょうか?中小企業の経営者様やクリニックや動物病院の院長先生の中には、どちらかと言うと「パワハラと言われたらどうしよう、厳しく指導できない」「スタッフが辞めないように気を遣っている」という方が多いかもしれません。

 

しかし、過度にやさしくする、「ホワイトハラスメント」が最近注目されてきています。

 

 

 

目次

ホワイトハラスメントとは?

 

 

ホワイトハラスメントとは、従業員への配慮が過度になり、本来必要な指導や業務命令まで避けてしまう状態を指します。法律上の正式なハラスメント類型ではありませんが、組織運営上の問題として認識されるようになっています。

 

例えば、

  • 明らかなミスがあっても注意できない
  • 遅刻や勤務態度の問題を放置する
  • 業務改善を求めることをためらう
  • 特定のスタッフだけに負担が集中する

といった状況です。

 

問題は、「優しくし過ぎる」ということではなく、「業務に必要な本質的な事まで避けてしまう」という点です。これらは、職場全体に大きな悪影響を与えることがあります。

 

 

 

中小企業・クリニック・動物病院で起こりやすい理由

 

 

中小企業、クリニック・動物病院では、慢性的な人材不足に悩まされているケースが少なくありません。専門職の確保が難しい、採用に苦労する、といった職場では「辞められると困る」という思いが強くなりがちです。

 

その結果、

「注意したいけれど言えない」

「不公平だと思うが我慢している」

という状態が続いてしまうことがあります。

 

 

 

ホワイトハラスメントが招く3つの問題

 

 

  1. 職場の不公平感が強まる
    一部のスタッフの問題行動が放置されると、真面目に働くスタッフほど不満を抱えます。「なぜ私だけ頑張っているのか」「注意される人とされない人がいる」という不公平感は、職場の雰囲気を悪化させる原因になります。
  2. 人材育成ができなくなる
    指導を避け続けると、スタッフは成長の機会を失います。特に現場での適切な指導がお客様や患者様へのサービス品質にも直結します。必要な指導を行わないことは、本人のためにも組織のためにもなりません。
  3. 本当に優秀な人材が離職する
    実際には、問題のあるスタッフではなく、真面目で責任感の強いスタッフが先に辞めてしまうケースも少なくありません。「頑張っても評価されない」「ルールが守られない職場」と感じると、より良い環境を求めて転職してしまうからです。

 

 

 

ホワイトハラスメント対策として意識したい事

 

 

 

  1. 指導はハラスメントではない
    まず、経営者様や院長先生の方に意識していただきたいのは、「適切な指導=ハラスメント」ではないということです。

    業務上必要な範囲で
    ・業務改善を求める
    ・ミスについて指導する
    ・ルール遵守を求める
    ・勤務態度を改善させる
    ことは、管理監督者として当然の役割です。
  2. 業務上必要な事を伝える際の意識
    パワハラにもホワハラにもならないためには、ポジションパワーがある事をしっかり認識した上で、業務上必要な事は伝わるように伝えることです。
    ・感情的にならない
    ・人格を否定しない
    ・業務上の事実に基づいて伝える
    ・指導内容を記録する

  3. ルール化や指導方法の標準化
    就業規則や院内ルールを整備することも大切です。
    例えば、「遅刻が続いたら面談を行う」「同じミスが繰り返されたら改善指導を行う」など、管理者が適切な指導を行う基準をあらかじめ定めておくことで、感情ではなくルールに基づいたマネジメントが可能になります。

    さらに、決めたルールについて、誰が指導しても同じ対応ができる仕組みを作ることが大切です。例えば、同じ遅刻でも、あるスタッフには注意し、別のスタッフには何も言わないとなると、不公平感が生まれます。また、管理者自身も「どこまで指導してよいのか」と迷いやすくなります。

    上記で決めた「遅刻が続いた場合は面談を行う」「同じミスを繰り返した場合は改善指導を行う」など指導基準や手順があらかじめ決まっていることで、感情ではなくルールに基づいた指導が可能になるのです。指導する人によって対応が変わる職場では、「言いやすい人には言うが、言いにくい人には言わない」という状況が生まれがちです。こうした指導の偏りを防ぐことが、ホワイトハラスメント対策につながります。

 

 

ここまで見てきたように、パワーハラスメントを恐れるあまり、必要な指導までできなくなってしまうと、組織全体の生産性や人間関係に悪影響を及ぼします。スタッフを大切にすることと、適切なマネジメントを行うことは両立できます。具体的なルールや、就業規則の整備など迷うことがございましたら、当事務所でもサポートできますので、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当事務所では、中小企業様やクリニック・動物病院様に向けた従業員の雇用や人事労務に関するご相談など、女性社労士がご相談承ります。その他、中小企業様、クリニック・動物病院様のニーズに合わせた研修なども実施しております。お気軽にお問い合わせください。

 

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