2024-04-09

Z世代の仕事・キャリアに対する意識をアップデート ~誤解をなくしZ世代の能力を伸ばす~

東大阪市で大阪・奈良・京都・兵庫の中小企業様およびクリニック・動物病院様向けにサービスを提供しています、女性社労士の二上です。

 

新入社員や新しいスタッフを迎え入れた中小企業様やクリニック・動物病院様もいらっしゃるのではないでしょうか。この春に大学等を卒業・入社される人の大半は2000年以降に生まれた世代になります。今年と来年に卒業を予定している人を対象とした『Z世代のキャリア観に関する意識調査』が実施され、その結果が公開されていますのでご紹介します。

 

これからZ世代を雇用される中小企業様、クリニック・動物病院様には、大変興味深い結果ではないかと思います。

 

 

調査から見えてきたこと

まずは、当事務所の印象をまとめてお伝えします。

 

  • コーチング型で成長意欲を活かし本人のリーダーシップを引きだす
    今回の調査でZ世代の成長意欲の高さが浮き彫りになりました。身だしなみについて言及したりルールで縛ることは逆効果のようです。本人がどう成長したいかしっかり聞き、コーチング型でリーダーシップを引き出すことが成長意欲を活かすカギになりそうです。
  • トップダウンより多様性マネジメント
    成長意欲が高い一方で、ペースは自分のペースで成長することが大事な世代です。仕事のやり方はひとそれぞれ。トップダウンで指示するよりは、一人ひとりの個性と多様性を活かしてもらうのが近道かもしれません。
  • 組織への忠誠心よりも、プライベート充実による能力の発揮
    アットホームな職場と働きやすさは異なると感じているZ世代。またプライベートが充実していることで能力を発揮してもらえる、という傾向が見えてきました。同じ組織に属しているから、というだけで忠誠心を求めたり、無理な残業や仕事量を求めるのではなく、人間らしい働き方をしてもらうほうが組織に対して貢献したいという意欲も高まりそうです。
  • 背中を見て学べ、よりも、褒める人材マネジメント
    認められて伸びる特徴がZ世代の特徴のようです。経営者として、社員・スタッフは仕事だからやってくれて当然というマインドを変化させ、良かった所は伝えていく人材育成が功を奏しそうです。
  • Z世代が求める福利厚生やワークライフバランスは厚労省推奨と類似!?
    福利厚生やワークライフバランスなどについては、厚労省が推奨している働きやすい職場のイメージと変わらないイメージがありました。

 

Z世代は、SNS文化で育ってきたことや、社会に対する関心が高く多様性を大事にする世代であることが知られていますね。こういった長所をうまく組織で生かしていくことも大事に思えます。

 

では、実際の調査結果を見ていきましょう。

 

 

Z世代は成長意欲が高い

 

「自分の市場価値をあげたい」 (75.1%)

「自分のペースで成長したい」 (80.1%)

 

Z世代に関しては、「残業をしたくない」「ワークライフバランス重視」など、働く意識がこれまでとは大きく異なるといった印象もありますが、実際には、「仕事と成長に関する質問」では、上記のような結果となっています。

 

仕事を通して「成長」という意識は高いことがうかがえますね。また、「自分のペースで成長したい」と考える人が「誰よりも早く成長したい」(49.1%)を大きく超え、Z世代にとって、仕事での成長は自分軸であることが見えます。

 

中小企業経営者様やクリニック・動物病院の院長先生は、社員・スタッフひとりひとりと対話し、本人がどう成長したいと思っているか、しっかりとZ世代と共有認識をつくり、その成長を見守ることで組織全体に良い影響がありそうです。

 

引用元:Z世代のキャリア観に関する意識調査 | SHIBUYA109 lab.

 

 

Z世代から避けられる〇〇な会社とは?

 

次に、どのような会社・職場で働きたくないと考えているのか、見ていきます。テキストマイニングした結果を見ると「アットホーム」という単語が非常に際立っていることが分かります。一見、良さそうな職場に見えますがなぜでしょうか?

 

引用元:Z世代のキャリア観に関する意識調査 | SHIBUYA109 lab.

 

実際の回答内容を見てみると「良いところしか言わない企業」「他企業、他業種をさげすむ、バカにする発言」「私の話を退屈そうに聞いている」などがあげられています。ですからZ世代には「アットホーム」という言葉が、自社愛が強さや利己的、排外主義的なイメージに捉えられるのかもしれません。とくにZ世代はそれぞれの個性や多様性を大切にする世代なので、それぞれの個性が生かせる環境とつながらないのではないかと思います。これまではポジティブなイメージで使っていた「アットホーム」という言葉。求人募集にも「アットホームな職場です」と記載していたケースもあるのではないでしょうか?Z世代に対しては、働きやすい職場とは少し異なるイメージを与えてしまいそうですので、気を付けましょう。

 

また、その他では「ハラスメント」や「ブラック」などの言葉もあり、Z世代はコンプライアンスに関することや職場の雰囲気・環境にも大変敏感なことが分かります。

 

引用元:Z世代のキャリア観に関する意識調査 | SHIBUYA109 lab.

 

 

Z世代が望む職場とは

 

「福利厚生の内容」(55.3%)

 

Z世代はどのような会社・職場を望んでいるか、となると「企業選びの際に注目している内容」のトップになっているのは、男女ともに「福利厚生の内容」(55.3%)という結果に。「平均年収」や「事業内容」を超えてこれが1位なのは興味深い結果です。優秀なZ世代を確保するためにも、中小企業様やクリニック・動物病院様でも福利厚生の内容を充実させていくことが大切です。

 

「ゆるい職場」に魅力を感じる (60.1%)

 

また、仕事選びで、『「ゆるい職場」に魅力を感じる』かを質問したところ、なんと60%を超える人が魅力を感じているとの結果になっています。これは何を意味するのでしょうか?

 

引用元:Z世代のキャリア観に関する意識調査 | SHIBUYA109 lab.

 

「ゆるい職場」と聞くと、仕事へ対する意欲がないと捉えがちかもしれませんがそうではないようです。冒頭で述べた「自分の市場価値をあげる」ことや「自分のペースで成長したい」と考える若者が8割程度いることをみると、単純に意欲が低いというわけではなさそうです。

 

「ゆるい職場」のイメージとして回答している内容がこちらです:

  • 「髪色や服装などの身だしなみの規定が少ない・ない」(9%)
  • 「規則が少ない」(5%)
  • 「ノルマが課せられない・達成しやすい」(0%)
  • 「大きな責任を負わない」(4%)
  • 「上下関係が厳しそうでない」(1%)

 

この結果を見ると、Z世代にとっての「ゆるい職場」とは、「規則などに縛られず、個々を尊重し、自分自身のペースで成長していける環境」、と解釈ができるような気もします。

 

 

「ワークライフバランス」がキーワード

 

「ワークライブバランスを大事にしたい」(87%)

 

実に、Z世代の約9割がワークライフバランスを大切にした働き方を望んでいることが分かります。

 

引用元:Z世代のキャリア観に関する意識調査 | SHIBUYA109 lab.

 

本調査のグループインタビューで聞かれたコメントには、

 

・「20代は仕事を頑張りたいが、結婚後は家庭の時間も大事なので、毎日23時まで働くのは避けたい。子供が生まれるまでは仕事が多めで、土日休めればOK(大学4年生男子)」

・「結婚することを前提に就活したので、転勤は嫌だった(大学4年生男子)」

 

などがあり、仕事への意欲もある一方で、自身のライフイベントを考慮し、プライベートと仕事の両立ができるキャリアを望んでいることが見えます。

 

これから中小企業やクリニック・動物病院で働くこととなるZ世代には、「アットホーム」よりも「ワークライフバランス」という言葉がZ世代には刺さるようですね。

 

 

「頼りにしてもらえる」「認められる」ことが仕事での目標

 

「あなたは入社後、どのように活躍したいですか」という質問に対しては以下の2つが特に高い結果になっています。

 

「周囲の人に頼りにしてもらえる」(42.9%)

「一緒に働いている人や同じチームの人に認められる」(41.6%)

 

この結果から、「社会的に影響力の大きい仕事」や「良い結果・評価を残す」ことよりも、周りからの承認を重視していることがわかります。新しい社員・スタッフはともすると、会社全体が見えていないかもしれません。もちろん無理に褒める必要はありませんが、組織へどのような貢献があったか、何が良かったか、こまめに言語化してあげることで、より意欲を高める人材マネジメントができそうです。

 

 

Z世代がやりがいを持って働く環境づくりが重要

 

今回の調査結果を見ていると、ワークライフバランスを重視したり、「ゆるい職場」の意味としっかりと理解すること、を経営者として念頭において、その上でZ世代の成長意欲を高めることが大事なようにうかがえます。

 

これから中小企業やクリニック・動物病院で働くZ世代がやりがいを持って働くためには、職場が「自分の成長を後押ししてくれる環境」であることが重要だと感じています。「成長できる環境」として、ハラスメントなどのないコンプライアンス遵守されている環境は必須であると言えるでしょう。また、個人のペースなど個々を尊重し、成長をサポートするということも大切な要素だと思います。

 

「アットホーム」が避けられたり、「ワークライフバランス」や「ゆるい職場」が重視されていることを見ると、これまで私たちが「ポジティブ」や「ネガティブ」と捉えていた概念や意味が変わりつつあるのかもしれません。これまで「アットホーム」をポジティブな印象として使っていた中小企業様やクリニック・動物病院様は、今後Z世代を採用・雇用する上では気を付けたい言葉かもしれませんね。

 

今回ご紹介させていただいたのは、結果のほんの一部になりますが、その他にも興味深い結果もありますので、ぜひご興味のある方は、その他の結果も見ていただければと思います。

 

 

当事務所では、中小企業様やクリニック・動物病院様に向けた従業員の雇用や人事労務に関するご相談など、女性社労士がご相談承ります。その他、中小企業様、クリニック・動物病院様のニーズに合わせた研修なども実施しております。お気軽にお問い合わせください。

 

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