2021-11-10

従業員の能力を高めたいなら「社員研修」

中小企業・クリニックでの社員研修は必要か?



会社や組織の成長のためには、「
人材の成長が不可欠」というような言葉を聞いたことはあるのではないでしょうか。その言葉があるように、「働く人を育てる」ということは経営者としても重要な仕事の1つです。
国の方針でもある、
働き方改革女性の社会進出の推進、などが進む中、今は働き方への意識が大きく変化している時代です。多くの会社や組織ではこれまで以上に、人材育成と生産性向上を意識し、様々な研修を導入する方向にあります。

 

2020年度教育研修費用の実態調査」(産労総合研究所)によると、1人当たりの教育研修費用の見通しは、前年度実績より多く見積もっている傾向にあり企業・組織が社員研修の取組みを重視していることがうかがえます。とは言え、小規模事業所やクリニックの経営者の方にとっては、日々の業務で忙しく社員研修を積極的に取り入れるにはハードルが高い…

 

実務で困らないために、新入社員や新スタッフ向けに、業務について直接職場で学ぶOJT(On the Job Training = 実務研修)などは積極的に実施されることが多い一方で、「従業員の能力を高める」ために研修を取り入れている事業所はまだまだ多くありません。「仕事をしながら学べば良い」「周りを見て学んで欲しい」というだけではなかなか成長は期待できません。

 

当事務所では、この後者の「従業員の能力を高める・引き出す」研修を、中小企業やクリニックであっても実施することをお薦めしています。そのために、リーズナブルな研修価格で、お悩みに合わせて少人数制で対応しています。

 

(大企業でもないのに)中小企業や小規模の事業所で社員研修は必要??


従業員・スタッフの能力を上げ、成長させるには「社員研修」は重要、ということは分かっていても、大企業がやっているような研修は中小企業やクリニックに必要ではないのでは?と感じられる経営者の方は少なくありません。

  • 「実務をする上で必要なOJT研修はしているし、なんとか業務も回っている…」
  • 「そもそも、OJT以外に何の研修が必要なの?」
  • 「困っているスタッフはいるが、本人の問題」
  • 「従業員を育てる、能力を高めるって??」

 

中小企業やクリニックのような小規模の事業所・組織であれば、常に従業員・スタッフの状況も見えているので、気になったことはその場で対処・教育すればよい、とも思われがちです。

しかし、中小企業やクリニックのような小さい組織であるからこそ、社員研修を通して従業員・スタッフを育て、それぞれが自発的に取り組むことでのメリットは大きくなります。



中小企業やクリニックで社員研修を取り入れる目的・メリットは??


中小企業やクリニックの経営者の方にとって、日々の業務だけでも忙しい中、時間や労力を割いてでも社員研修をする必要性・メリットはあるのか?ということが気になるところではないでしょうか。

 

社員研修を取り入れるメリット

  • ✓一緒に働いてくれる従業員・スタッフのスキルを上げ、育てる
  • ✓従業員・スタッフのモチベーション・やる気をあげる
  • ✓業務効率を上げる&業績をあげる
  • ✓職場で起こる問題のリスクを減らす(ハラスメント、職場の人との働き方、など)
  • ✓従業員・スタッフにとって働きやすい環境を作る

 

もし、職場のモチベーションを上げたい、効率を上げ、そして従業員がより成長し働きやすい環境を作りたいと思われているなら、経営者の方は社員研修の導入を検討してみてはどうでしょうか。

多くの方は職場の環境づくりは、設備を整えることや福利厚生を整えることを優先的に考えがちですが、従業員に学びの機会を与えることや社内研修を通して、個々の従業員の意識・価値観を知ることで職場の環境をよくすることもできるのです。

そして、もう一つ、上記に挙げたメリットを得ることで、

  • ✓顧客・お客様から選ばれる会社・クリニックになれる

となることも可能です。

以降で詳細を説明していますが、しっかりとした目的のもとに、適切な社員研修を取り入れることでメリットのある研修が実現可能です。

 

社員研修の種類と特徴


「社員研修」といっても、様々な種類の研修があります。
最近は、従業員・スタッフを育てることでのメリットが大きく注目されたため、研修の種類も細かいニーズによって特化されたものも増えてきました。

中小企業やクリニックで取り入れられる一般的な研修の一部を以下にご紹介いたします。

 

ビジネスマナー・ビジネスマインド研修

ビジネスマナーは、名刺交換や敬語の使い方、身だしなみ、ビジネスメール・文章の書き方など、社会人として必要となる知識・スキルを学びます。一般的には、新入社員向けの研修として実施されます。

ビジネスマインドとは、ビジネス(職務)をする上での意識や自覚、心構えなどを学びます。ビジネスマナーの一環として新入社員の研修に含まれる場合がありますが、ビジネスマナーが「作法」に対し、ビジネスマインドは「意識」について学びます。

社会人経験がない方・浅い方に関しては、ビジネスマナーとビジネスマインドの基礎を身に着けることで、実際に職場に入り実務をするにあたっての負担は軽減されます。

 

コミュニケーション研修

職場でのコミュニケーションを円滑にするために実施する研修です。
コミュニケーション力というと、お話が上手・外交的な人というイメージを持たれる方が多いですが、コミュニケーションとは、情報を発信・受信すること。伝えたいことを正しく・相手に伝わるように発信すること、そして相手が発信した情報をしっかり受け取る力をつけることです。(そう考えると、内向的な方でもコミュニケーション力が高い人はいますよね)従業員・スタッフのコミュニケーション力を上げることで、仕事の生産性を上げる、従業員・スタッフ同士での関係性の向上にも効果が期待できます。

仕事をしている多くの時間を誰かとのコミュニケーションのために使っていることを考えると、大変重要なスキルではないでしょうか。

 

リーダーシップ研修・管理職研修

リーダーや管理職向けの研修。部署やチーム・組織のリーダー(マネージャー)としての役割や心得、そして所属するそれぞれの従業員・スタッフが働きやすい環境となるようマネージングするスキルを学びます。

リーダーシップ研修とは、部署やチーム・組織のリーダーとしてのスキルを身に着けるものです。組織の目標達成へ導くため、個々の従業員・スタッフの能力を向上させる、組織の生産性を高める、などのスキルを学びます。

 

管理職研修では、管理職に必要なマインドや業務効率化などを習得します。
当事務所では、社労士事務所ならではの研修として、特に労務関係やハラスメントについての基礎知識を取り入れています。
労働法を知らずにコンプライアンス違反をしている管理職が多く、事業所様にとっては大変なリスクを抱えている場合もあります。知らなかったではすまされない働き方、働かせ方について正しく知ることが労使ともに守ることにつながります。

 

ハラスメント研修

セクシャルハラスメント、モラルハラスメント、パワーハラスメント、アルコールハラスメント、マタニティハラスメント、、、全てをあげるのが無茶といっていいほど様々なハラスメントがニュースでも話題になっています。

ハラスメントの多くは、個々の価値観の違いで起こるケースがほとんどです。
加害者となる方の多くは「ハラスメント」を無意識のうちに引き起こすケースです。価値観は生い立ちや年代・男女差、あらゆることから生まれ、価値観や意識のズレや違いというものは避けて通れません。ハラスメント研修はそのような価値観のズレや違いを認識することで、同じ職場で働く仲間に不快を与えないような職場環境を作ることを目的とします。

 

ハラスメント研修はぜひ管理職研修としても取り入れていただきたい研修です。
「世代が違うから…」「私が若いころはこれが普通だった…」「悪気は全くなかった…」と、後で悲しい結果を生まないためにも、ハラスメントを知る、違いを知ることは重要です。ハラスメントについては、日々様々なハラスメントが生まれているご時世だからこそ、常に新しい情報を更新した内容が望まれます。

2020年6月「労働施策総合推進法」の改正によりパワハラ防止対策が義務化となりました。中小企業は2022年4月から義務化となり対策が必要となりますので、しっかりとおさえておきましょう。
弊社でも、「
中小企業のパワーハラスメント対策義務化≫」について詳しく解説しております。

(参考:職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント| 厚生労働省)

 

接遇(ホスピタリティ)研修

接遇・ホスピタリティというと、以前はCA、ホテルスタッフやレジャー業などの接客業で実施されていた研修ですが、今では病院やクリニックの医療・福祉の現場でも「医療接遇」として積極的に取り入れられています。

最近では、接遇・ホスピタリティマインドは「相手に喜んでもらう心配り」として、クライアントから選ばれる会社・事業所になる、職場のコミュニケーションが良くなる、などの効果があると注目され、接客以外の幅広い職種・業種で取り入れられることも多くなりました。
接遇・ホスピタリティマインドは、職場だけでなくそれぞれの生活にも活かせるスキルで、実用的な学びも多く、多くの企業・事業所でも取り入れられています。

 

研修は、企業・事業所の課題や目指す目標のために必要な学びを得る機会です。
それぞれの組織にあった実用的な学びで無いと、ただの雑学となってしまうこともあります。そうならないためにも、課題や目指したい職場は何か?を明確にして、あなたの事業所・クリニックに合った研修を選ぶことをおすすめします。
詳しくは、
社内研修を失敗させないための5つのポイント≫』をご参照ください。

 

 

社員研修の形式


社員研修には、それぞれの事業所やグループ・メンバーの必要とする目的に合わせた様々な種類の研修があることを上記でお伝えしましたが、種類と併せて、
どのような形式で研修を行うか?ということも重要になります。
目的と研修の内容、参加するメンバーに合わせた研修の形式を選ぶことで、より一層効果的な社員研修になります。

 

当事務所では中小企業やクリニックでの、人材に関する課題にそって少人数制の形式で実施することが多くなっていますが、下記では一般的な社員研修の形式を見ていきましょう。

 

ロールプレイ・ケーススタディ

実際の場面を想定し学ぶ形式です。日常に起こる課題やその対応方法をそれぞれの参加メンバーが考え、事前に学ぶことで柔軟な対応ができるようになります。

ロールプレイは参加メンバーが「お客様と受付」や「部長と従業員」など役になりきって行う形式で、
ケーススタディは、このような場面があったときに、どのような対応をすべきか?を参加メンバーで考える研修方法です。

 

グループワーク

1つのお題(テーマ・課題)に対してチームで協力しながら取り組む研修方法になります。
グループワークをすることで、コミュニケーション力やチーム力を高める効果もあります。
参加メンバーが多い場合、研修に積極的に参加する・しないにばらつきが出ますが、グループワークをすることでメンバー全員が参加できるように促すこともできます。
ただし、この形式はある程度の人数が必要になるため、少数には向きません。

 

座学

この研修形式は、講師に講義をしてもらい、受講者は聴講するという形になります。
一般的には外部の専門的な知識をもった講師に授業をしてもらう形です(授業型ともいわれます)。
質疑応答などの時間は設けられるものの参加型ではないため、あまり長い講義だと従業員・スタッフの集中力が低下する可能性があるでしょう。

 

e-learning

オンライン型で動画を通して研修を受ける形式です。ネット環境があれば受講者はいつでも、どこからでも簡単に受講することが可能です。

従業員・スタッフ全員の時間を合わせる必要もなく、個々の時間に合わせて受講ができること、そして様々な研修を受講できることがメリットです。(最近は、月額で受講し放題のようなサブスク型のe-learningも増えています)

視聴による研修のため、質疑応答などの対話がなく学びが中途半端になる可能性があります。そして、受け身の学びなので、学んだことの定着が難しいといえます。
また、個人のモチベーションによって受講が左右するので、習得度・理解度のばらつきも出やすいことがデメリットです。

※当事務所では、少人数かつカスタマイズした研修に特化しているためe-learningのコンテンツは使いません。

 

オンライン研修

上記のe-learningは動画を視聴するものですが、オンライン研修は、ライブのため講師と受講者のコミュニケーションが可能となります。

コロナ渦で受講する従業員・スタッフ全員が一か所に集まることが難しくなったため、最近増えている形式です。家からでも、どこからでも参加が可能で、従業員・スタッフの移動などの手間・負担が減るため需要は増えてきています。

 

レクリエーション

受講者の体や心をほぐすレクリエーションを行うことで、従業員・スタッフのコミュニケーションも円滑にできる効果があります。長い研修の最初などに取り入れると、参加者が打ち解け、以降の研修の進行がよりスムーズに効果的になる役割にもなります。

 

研修の目的や参加メンバーの人数や個性(または事業所の業務内容・特性)に合わせて、上記に挙げた研修の形式を組み立てることで、研修をより効果的にすることができます。

 

社員研修は、業務をこなすこと以上に、従業員が成長できる良い職場を作るためには重要なものです。コミュニケーションなど様々な学びの中で、同じ職場で働くみなさんがどのように互いが気持ちよく、そしてより効率的に働けるか?を考える機会にもなります。人材育成は、事業を継続・成長させるには欠かせません。

研修は一口に言っても様々です。
当事務所では、経営者様の「職場の環境を良くしたい」「それぞれの従業員がのびのびと働き、成長する職場にしたい」という気持ちに寄り添い、各人材別の少人数研修をリーズナブルに設計可能です。それぞれの事業所・クリニックのサービスに合った研修を経営者様と一緒に考え、課題・ニーズに合ったオリジナルの研修をデザインしております。

 

当事務所でも数々の研修を手掛けておりますが、経営者の方が想像されている以上に、従業員・スタッフの方々は、社員研修という学びを楽しまれていると感じます。日々の業務から少し離れ、社会人になってから学ぶ機会があるということは、従業員・スタッフの皆さんにとっても大変貴重な時間です。

 

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